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火星人

1877年の火星大接近の際、イタリア王国のミラノの天文台長である天文学者が、火星を口径22cm屈折望遠鏡で観測しているときに、火星全体の表面に線状模様があることを発見した。

それを 発表の際Canali (イタリア語で「溝・水路」の意)と記述したものを、英語に翻訳された際Canal (英語で「運河」の意)と誤訳され、「それは運河である」という説になった。

この根拠として当時挙げられていたものとして、模様が直線や円などのなす幾何学模様で、とても自然に造られたようには見えないことなどがあった。

また、運河があるのならそれを作ったものがいなければならないということで、火星人が存在するに違いないという説が広まり始めた。

また、運河は火星全体を覆うように縦横に張り巡らされており、これほど大規模な施設を建造できるなら、火星人は地球人よりはるかに進んだ文明を持っている、という説も出された。

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ローウェルが「観測」した火星の運河。

火星人が存在するという説を強く支持した人々のうちの1人が、アメリカ合衆国の天文学者パーシヴァル・ローウェル (Percival Lowell) で、火星および火星人の研究に大いに貢献した。
彼は実業界の出身で、火星観測のため私財を投じて、ローウェル天文台をアリゾナに建設した。

20世紀後半には多くの火星探査機が火星を直接観測し、また地上からも大口径の望遠鏡による観測が可能となったことで、線状模様に見えたものはより微細な状態として観測されるようになった。

その結果、運河も発見されておらず、火星表面にはほとんど水が存在しないことも判明した。
また惑星形成理論に照らしても、火星での生物の存在は確認されておらず、当然ながら火星人の存在は天文学では証明されてはいない。

一方、古代核戦争説に関連して、かつて火星は地球と同様の環境で火星人が文明を築いていたが、核戦争で自滅し、その後核の冬によって火星が現在の環境となったとする説もある。

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